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| 「moetan2 上」レビュー |
| ――あの 衝撃から一年(と一ヶ月)ついに、アレが戻ってきました。 そう、始まりは一年前のこと。 各所にもの凄いインパクトと「それでいいのか?」という疑問を巻き起こした 参考書業界初の「萌え」を全面に押し出した英単語集「もえたん」 「オタク向け学習参考書」というピンポイントな狙いと その割には妥協の少ないクォリティで高い完成度を誇り、 フタを開けてみれば発売週のアマゾントップセールスを獲得するなど オタ層からの絶大な支持を受け、数々のマスメディアにも登場しました。 あれから、一年経ったんです。 そう、続編の登場です。 気が付いてみれば受験生向けのクセして 肝心のセンター試験まで一ヶ月切った時点での発売だったりしてますし (これは前作でも似たようなモノだった。夏コミの時点で告知出 しとい て 結局発売したのが12月の声が聞こえようかという頃。受験用 だよね?) これ買うようなオタクは発売延 期には慣れているんだけどさ 上下巻での発売となっていて、実質値上げとも取れたり そもそも下巻が出る頃にはセンター試験終わってたりしてますが あのもえたんの続編ですから、そんなことは さほど問題ではない―― ――もちろん、そんなワケありません。 冬から始める単語帳って一体……。 単語帳として使うのであれば、出来れば夏には出して欲しかった所。 今から単語やるようなレベルだと受験生かどうかも怪しいですし。 実はそういう人が周りに意外と居るんですけど、見なかったことにしましょう。 まぁ、ある程度の知識を付けた段階で(他の単語帳を進めていて) 億劫になりがちな復習を楽しくやれるようこの時期に発売、という 好意的な解釈でここは話を進めたいかと思います。 そうとでも思わなきゃやってられません。 ただでさえ受験生は時間が少ないんですから。 (去年非受験生なのを良いことに好き勝手言ってた報いでしょう か?) と、いうわけで前年度の「非受験生」という立場から 「受験生」という立場に自動クラスチェンジした飼育による moetan2レビューをどうぞ。 (注)飼育による「もえたん」レビューを未見の方は そちらも併せてお読みになると一層楽しめるかもしれません。 →もえたんレビュー ---はじめに--- 結局、今年ももえたんのレビューを書いています。 駄目人間への階段を、二段飛ばしで上りつつある自分。 この一年間で私は一体何を学んできたのでしょうか? ま、いいんです。ネタになればなんだっていいんです。 うちのサイトがこんなことになったのだって、 全てはもえたんのレビューを書いたのが始まりだったのだし。 と、読んでるほとんどの人には関係のない感慨なんかもありますが 購入したからには、やっぱりレビューはすべきだろうかな、と。 そんなわけで、前作との比較なんかも交えつつつらつらと。 ---外観とか--- とりあえずは、いつものように外観から。 ![]() ・今回も前回と同じくアニメイトにて購入。 初回特典のクリアチェックシートもらってきました。 とりあえず、購入時点でのフルセットです。 ![]() ・左上から時計回りに、本体(?)、チェックシート、 後述の対訳小冊子、アンケはがきともえたんOnline宣伝 のカード 今回の表紙(カバー取った時) ![]() ・前回と同じような感じで、タイトルだけのシンプルなもの もちろん恒例のアレも付属しているわけです。 恒例のアレ ![]() ・もはや恒例となった例のアレです。これで隠れオタクも安心。 ちゃんと英文が変わってたり、続き番号が進んでたりと芸が細 かいです。 ![]() ・ちゃんと「続・選ばれた受験生のための」ってなってるし Mastery Over English's There. Achive Now!と恒例の仕掛けも。 実は前作より厚かったり ![]() ・こうして比べてみると結構違うものです。 重さもなんか手でもって分かるくらいには違います。 アンケはがきが…… ![]() ・上、今回添付のモノ。下、前回(もえたん)添付のモノ なんかやけに具体的だった例が無くなっています。方向性決め たんですかね? もえたんOnline宣伝のカード ![]() ・飼育所持のモノに22と振ってあるからには、 最低でも22種類はあることに。コンプする神は現れるのか? ---概要--- 今回も「萌え」というメインテーマに変更は無いようです。 ただし、絵師さんはpop氏か ら吉成篤氏へと変わりました。 ストーリーにも前作との関連性は一切ありません。 (いちおうパラパラとめくってみた範囲では、ね) 今作のストーリー担当は桑島由一氏ということで なんか今回は相当力入ってるみたいです。 値段ですが、今回は上下巻での発行ということもあり、 上巻単体での値段はやや下がっています。 (上巻はフルカラー約300ページで税込み1000円 ちなみに前作はフルカラー200ページ強で1200円) 本来は上下巻セットで考えなくてはいけないのですが 上巻だけでも初代もえたんよりもページ数が多くて、 しかもフルカラーってのは参考書としてはかなり破格かと。 もえたんの時も安いって思ってたんで驚きです。 普通の参考書のカラーページなんてほとんど無いか、 あってもせいぜい二色刷が良いとこですから。 ただ、単語帳の場合は赤シートでの反復練習の為に 赤黒二色刷+赤シート添付という形式を取っているモノも多いので そこを諦めたからフルカラーに出来たとも言えます。 まぁ、特定店舗では初回分のみチェックシートが付くので 気になる人はそういったモノを入手するといいかと思います。 チェックシート、うっすら透けるけどな! (場所にもよりますが) ---前作との相違--- まずは絵とストーリーですが、これはもちろん完全新作のようです。 前作からはだいぶ全体の雰囲気が変わりました。 相変わらず人前で使うのにはどうかと思われる内容ですが まぁ漫画といえば誤魔化せるような感じになったんじゃないかなぁ、と。 いや、もちろん飼育は前作好きだし いまのところは前作の方がしっくり来る身なんですけどね。 心配な人はカバー付ければいいのですし。 で、フォーマット的に前作から大きく変わったと思われるのは ・前作発売直後から望まれていた索引の追加 ・今回はストーリー部分も全て英語となり、 ストーリーの対訳小冊子が付属する形式になった この二点でしょうか。 索引の追加は、英語辞書的な使い方や 熟語形なんかを調べる時便利なんで嬉しい限りです。 というか、普通の単語帳はみんな索引付いてるから ここはようやく普通になったといえるでしょう。 前作なんて自作する人まで出てきたくらいですし。 また、ストーリー部分の英語化ですが、 もの凄く難しい英語ってわけでもないんで英語苦手な人にも安心。 もちろん読解力と単語力は必要なんですけど、 対訳も付いてる事ですから気楽に読んでいけば良いのです。 対訳なくすと悲惨ですけどね。 あと、今回カット自体はエロくないです。 (ま、全く無いというわけでも無いです、量は減ったかな、と) ここ結構重要。どういう意図で重要かは置いといて。 まぁ、英単語帳ですから。一応、ね。 だとすると前作はなんだったんだという話になりますけど アレにしたって少年誌で許されるレベルでしたから。 つーか、仮に18禁の単語帳とか作ってもメインターゲットに売り込めませんから。 見たいけどさ。欲しいけどさ。 そういう問題でもないでしょ? (なんか妙なテンションになってきました) そういうわけで、期待してた人には少し残念な結果かもしれません。 まぁどうせ同人誌という手段だってあるわけだ し問題ないよね。 あとはまぁ熟語形が付記されるようになったり アクセント部分に色分けがされていたり フォーマットが一ページ四語から後半では五語になったりしました。 些細な違いとはいえ、 かなり細かいところまで練られてきたと言えるのではないかと思います。 ---とりあえず読んでみよう--- とにかく、読んでみないことには話は始まりません。 今回は時間無いので英文のストーリー部分は和訳を読みます。 流石に本職の方がストーリー担当なだけあって 物語には自然に入って行けそうな感じです。 前作のオタク的お約束とスラップスティックの物語も好きですけど、 今回は割とシリアス系で、本におけるストーリー部分の比重も高いようです。 で、単語帳部分。 lunaticから入るのはこのシリーズのお約束なので なんかこの単語をみると少し安心します。 私は東方で覚えましたけど……(それもどうかと) ま、それはいいや。 単語帳部分は地味にも確実にブラッシュアップされています。 派生語に加え熟語形が加わったのも嬉しいポイント。 私の場合はどうせ電子辞書で調べてしまうんですけど、 関連語として覚える事が出来るのはやはり良いな、と思います。 ---一通り読んでみよう--- 例文は相変わらず飛ばしてます。それはもう相当に。 ただ、前作よりもピンポイントなネタは減った気がします。 今回は一般公募で集めた例文を使ってるので、 余計にそう感じてしまうのかもしれません。 やっぱり例文であってもその人のオタっぷりの程度は出るというか。 単語の選定は、前半はホントアレですけど、 中盤以降は通常の単語帳と変わらないかなといったレベル。 後編込みでならTOEIC対応だそうですし、 これについてはまぁトータルで見てみるべきかな、と思います。 ただまぁ、この時期出したって事が余計に気になりはする。 そもそも参考書といえば今回で二作目の三才が どうやって「頻出」を選定してるのかは疑問ですが。 ま、それ自体はあんまり深く突っ込まないことにしましょう。 ストーリー部分は多視点で進んでいきます。 章ごとに変わっていくのですが、基本的に時間軸は前後しないし 基本登場人物三人の中での視点移動なんで戸惑うことは少ないかと。 こういうのはザッピングのうちに入るのかな? ただ、前回以上に単語勉強との関わり合いは薄くなってる気が。 もえたんの時は無理矢理にでも「勉強する」というのが 主人公の行動原理の中心に据えられてたし 色恋沙汰は後半からのスタートだったんでまぁ違和感はなかったんですが 2では割と早い段階でそういう話になるし、 (結構勉強と関係ない)日常描写が多いんで 果たして関連性の薄いストーリーを付ける必要は? とか思ってしまいます。 これはもちろん、幕間の休憩寸劇的色合いの強かった もえたんのストーリーと比べてしまうからこう思うだけかもしれません。 ストーリーも重視するとなれば、それなりのバックグラウンドは必要ですから。 ただなんつーか分離してるんだよなぁ。 今回明確な語り手がいないにも関わらず 英単語の注釈にはいわゆるインク先生口調の注釈が入っています。 これが、前作でストーリー部分と単語帳部分を繋いでたと思うのです。 もえたんはまず「インク先生が教えてくれる」という前提 があって 注釈部分にインク先生のイラストが入ってた事もあって 「誰がこの注釈を付けてるか」というのが凄 くハッキリしていました。 そのおかげで、スムーズに読めたというか なんとなくこう一体感的なものというか、インク先生と勉強してる感があったんです。 (誰が自分に何を教えていて注意を促しているのか、という意味 で) で、翻って今回なんですけど、 たぶん口調からして注釈は優仁によるものだと思うんですよ。きっと。 でも明確にはわからないんですよね、最初読み始めた時とか。 「コレ誰のセリフ?」って、一時的に見失っ てしまうんです。 もっとも、この話に出てくるのは三人が中心で、その中から キャラの性格付けからして考えてもきっと優仁だと判断できます。 優仁で無いとすれば「お前誰だよ?」って感じですし。 でも、たとえ優仁だと分かっても、なんかこう活きて聞こえないのは、 見失った事による心の引っかかりがあると思うのです。 「それ」が「それ」らしく聞こえてこないのは、そういう描写が無いのもあるし 本文において勉強してる感が希薄だからこそ、尚更そう思うのかもしれません。 前作のような勉強風景におけるTIPSも無いし、 なんかやっぱり単語部分とストーリーは分離してる気がするのです。 (別に描写がないから駄目だとは言いません。想像力の問題でも ありますし。 でも、具体的に誰のセリフか判断できるシーンが最初にあるだ けでも 個人的にはだいぶしっくり来るんだけどなぁ、とは思いまし た) 無理矢理にでも結びつけたようなのが良いとは言いませんし そういうものを見てきて辟易している身でもあるのですが 絶対この話でなきゃいけないって感じは今のところしません。 これは下巻までトータルで見れば変わるかもしれないので 一応現時点での雑感として書いておきます。 結局、単語帳として何処を優先するかの問題ではありますけどね。 前作は必要最低限、進んでいく時飽きないための スラップスティック的な演出を含めたストーリーだったわけで 今回ストーリーを重視していった結果、 単語帳部分との乖離が激しくなるのは当たり前かもしれません。 やっぱり今もえたん読み直してて思うのは シナリオが(後半に行くまでは)シリアスでないからこそ あの滅茶苦茶な例文を持つ単語帳とのテンション差が無くって。 自然と流れるように読み進んで行けたんだろうなぁと。 今回、話自体がすっごくシリアスそうな展開じゃないですか。 そんな中だと例文読んで笑って、んでシリアスに戻って……っていう かなりの振れ幅を持った気持ちの切り返しが頻繁にあるわけで だからこそ、ちょっと置いて行かれた感がしてるのかも。 ---全部読んでみた--- あー、やっぱりちゃんとした話だなぁ。 引き込まれて、読み進んでいく気になって。 でもこれが単語帳としてどうかというとノーコメント、という。 とりあえず小冊子の日本語訳だけピックアップして読んでみたんですが これだけで読むと確かに完結してて良いんですよね。 同時に単語帳の部分も凄く良い出来なんですよね。 もえたんに必要だった点が、きっちりとアップデートされていて。 例文に多少の好みがあったりはするのですけど、 そこを差し引いたってボリュームときめ細かさはこちらの方が上ですから。 でも結びつかない。二つが必要としあっている理由が。 もえたんの場合はある意味「お約束」をダシにしたからこ そ どうして英語の単語とストーリーがくっつくのか、が わかりやすく示されてたような気がするんです。 ストーリー上の明確な目標として英単語があったわけですし。 んで、今回は上巻見る限りだとそこが弱いから 今一歩二つが噛み合ってないような気がするのでしょう。 まぁ、これは全て下巻が出てからが本番。 トータルで見なければ始まりません。 そんなわけで、おそらく下巻編に続くと思います。 (って、下巻編書く時間なんてあるんだろうか……) |