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| 携帯で始めるGPS情報付き写真入門 |
| 写真にGPSデータを付けたいんですよ。 なんで写真にGPSデータを付けなければならないのかという話は 各種GPSロガーのレビューページを見ていただくとして、 (一応メジャーどころとしてGPS -CS1Kの レビュー挙げときますかね) ・ デジカメWatch デジカメアイテム丼 ソニーGPS-CS1K ・ITmedia +D Lifestyle 地図マニアにはたまらないシンプルGPS――ソニー「GPS-CS1K」 ・PC Watch 元麻布春男の週刊PCホットライン デジカメ用GPSユニット「GPS-CS1K」を試す GPSデータで写真を振り返るというのもまた楽しそうなものです。 しかし、正直に言ってGPS「だけ」の物体 に15000円払うというのは 果たしてどうなんだろうか、と思う自分もいるわけです。 (とりあえずCS1Kの実売価格が そのくらい。 もう少し安いロガーもあります) カーナビのような案内が実現出来るわけでもなく、 位置情報の測位と記録だけで、他に使い回しようのない機械が 15000円というのはちょっとお遊びで買うには躊躇われる金額です。 そんなわけで、興味はありつつも実際に手を出しにくいGPS写真。 だいたい、今時15000円出せばワンランク上のカメラが買えますから いくら面白そうでも、アクセサリーに金かける余裕なんてないとも言えます。 そこで、身近にあるものを最大限流用することで GPS-CS1KなどのGPSロガーと同等のモノを作ってみました。 なるべくお金をかけずにGPS情報付き写真を 楽しみたい方の参考になれば幸いです。 それではまず、用意するモノのご紹介から。 用意するモノ [ハードウェア 編] ・デジタルカメラ 機種は問いません。コンパクト機でもデジタル一眼でもなんでもOK(jpg でなら)。 ただし最低限Exif情報が付加出来て、内蔵時計の時刻が正確なのが条件。 GPS機器は一種の電波時計と同じで、常に正確な時刻を返すため 後述するマッチング時にカメラの時刻がずれてると位置もずれてしまいます。 ・GPS対応携帯電話 さて、この辺が少しやっかいになってきます。 当方はauのW52SA/W54SAを利用していますが、 auでは07年夏モデル以降の機種で アプリケーションとして「地図ビュー アー」が搭載されており このアプリのメニューから「簡易ハンディ GPS」を選ぶと GPSデータを独自形式で記録する事が出来ます。 (GPSを測位している状態でアプ リ設定からあ しあと設定→あしあとの保存) このデータはtxt形式で、後述するソフト等で変換して使えます。 対応機種ならアプリが本体に入ってなくても、パケット代のみで落とせます。 [重要・ 9/2追記] いくつかのデータを長期間取って検証してみた結果、 地図ビューアーの吐くログのサイズには txtファイルにした時換算で32KBの制限があり、 常に最新の測位から最大で32KB分のデータしか出力されない事が判明しました。 (つまり、32KBぶんを越え ると最初のデータから順に消えていくことになる) 157(auお客様センター)に も問い合わせてみたところ、 アプリの細かい挙動に関する仕様は特に公表していないが、 そういう挙動なら32KB制限があるんだろう的な回答を頂きました。 32KBがアプリとして保持しておける容量の限界なのかもしれません。 この件に関してはどのメーカーの携帯を使用しても auの地図ビューアーを使用する限り同じだと思われますので 長時間の測位を行う場合は数時間毎にログを出力して ファイルを分割することをお薦めいたします。 この仕様、おそらく一般的には何ら実害ないだろうし アプリのバージョンアップでは改善されないだろうな……。 用意するモノ[ソ フトウェア 編] ・あしあと君 さて、上記で取得したログを利用する為に より汎用的な形式に変換する必要があります。 y2software 様が公開されているあしあと君を利用するか、 同あしあと データコンバーターを使うと簡単に変換可能です。 ここでは、あしあとデータコンバーターを用いた方法を紹介します。 ・カシミール3D DAN杉本氏作成のカシミール3Dを 使って 写真データとGPSデータのマッチングさせます。 詳細な地図データは今回の用途には必ずしも必要ではないので、 スターターキットをダウンロードすれば事足りると思われます。 ・Google Earth Google公開の航空写真閲覧ソ フトで す。 当サイトではGoogleEarth上での閲覧を最終目的とします。 プラグインとして、GoogleMapのオーバーレイ等を入手するのもオススメです。 ・Picasa Google Earthと同様にGoogle社が無 料で公開している写真の管理ソフトです。 アルバム機能の他、簡単な補正やwebアルバムとも連携します。 前述のGoogle Earth上に写真を配置する際必要となります。 さて、これらのソフトを入手できたら、一通りインストールしておいて下さい。 いよいよここから、GPS付き写真をどうやって作るかという説明となります。 1.GPSデータ を作成する まずは、携帯電話のアプリメニューから「地図ビューアー」を起動します。 「簡易ハンディGPS」メ ニューを選択すると、画面が変わります。 この状態になると、測位が始まります。 測位を開始すると、左上のGPS受信状況部分に 衛星のアイコンで受信状況が表示されます。 だいたい測位開始から10〜30秒くらいで測位が完了します。 なので、この間はあまり移動しない方がいいかもしれません。 さて、測位アイコンが表示され、画面中央に 現在の時刻や緯度経度が表示されたら、 これだけでGPSデータのロギングは始まっています。 注意点があるとすれば、 アプリがバックグラウンドに回ってしまうと測位されなくなるので 電源キー等を押さず、アプリの中断はしないでください。 アプリが起動さえしていれば携帯を折りたたんでもOKです。 この状態でも電話等がくれば割り込むように出来ていますし。 さて、こうしている間にもGPSは刻々と位置情報を記録しています。 カメラの時刻が正確ならば、 あとはGPSの事を気にせず撮影に集中してください。 なお、この状態での電池の持ちは、 W54SAの実測値で2〜3時間程度といったところなので 旅行中の移動軌跡をずっと記録したい等の用途には不向きです。 そういった用途には専用GPSロガーをオススメいたします。 撮影が終了して、GPSのログ取りはここまででいいと思ったら、 ロギング画面から「アプリ設定」メ ニューを開き 「あしあと設定」→「あしあ との保存」を 選ぶと 携帯のデータフォルダにあしあとデータが保存されます。 これはメール添付やmicroSD経由でPCに転送しておいてください。 以下の作業はPCで行う事になります。 2.GPSデータ の変換 さて、撮影が終わりましたが もちろんこの時点ではGPSデータと写真は無関係です。 さて、GPSのロギングと同時に撮った写真は 一つのフォルダにまとめておくとここから先の作業で便利です。 まず、あしあとデータの変換から話を進める事とします。 とはいえ、やる事は案外少なくて 「あしあとデータ _****_****_******.txt」というテキストを メモ帳などのテキストエディタで開いて、全部選択した後 あ しあと データコンバーターの変換窓に貼り付けて変換を押すだけ。 変換後は「GPX形式」と「kml形式」の二つが表示さ れますが ここではGPX形式のファイルを使用します。 GPX形式に変換された文字列を全て メモ帳等にコピーして、保存後拡張子を.GPXにして下さい。 この状態で、カシミール3Dを起動します。 地図データはとりあえず、地図画像プラグインを入れた状態で ウォッちずが使える状態にしておけばいいので以下その設定で行います。 3.GPSデータ のマッチング とExif書き込み ここからはサンプルとして、筆者が実際にGPSデータを記録しながら 東京駅周辺を撮影して歩いた際のデータを使用しつつ解説します。 この時のtxtログを、前述の方法でGPXデータ化し カシミール3Dにドラッグ&ドロップするとこのようになります。 ![]() このように、東京駅を出てうろうろしてた軌跡が出るのです。 これだけでもGPSの活用方法としては十分面白いのですが、 この時同時に撮った写真があれば、それもGPSデータ付きになります。 さて、GPSデータ付きの写真を作るには この軌跡データと写真のExifをマッチングさせて Exifに位置情報が書き込まれなくてはなりません。 同時に撮った写真をまとめてドラッグ&ドロップすると、 ドロップした部分にファイルのアイコンが表示されます。 この状態で、ファイルのアイコンをクリックすると 「グループの内容」ウィ ンドウが表示されますので データを全て選択したあと、右クリックから 「撮影場所の推定」を 選択します。 この作業によってGPSデータと写真をマッチングさせます。 この時注意しなくてはいけないのは、 auのあしあとデータは時刻を GPSから送られたまま記録しているので 日本標準時とはズレが生じているということ。 具体的に言うと、UTCの時刻と日本標準時では 9時間分の差があるのでその分を調整する必要があるのです。 そこで、撮影場所の推定メニューで時刻のズレを マイナス9時間に設定することで概ね修正できます。 以上のような作業が終了すると、 カシミール3D上ではこのように表示されます。 ![]() 写真では「グループの内容」ウィ ンドウを既に消していますが、 「グループの内容」ウィ ンドウはそのまま表示させておく事をオススメします。 さて、この状態ではマッチングは済んでいる物の、 Exif情報には書き込まれていない為 他のソフト等で位置情報を使用できません。 その為、「グループの内容」ウィ ンドウから再び全てを選択し、 「Exif情報を書き込み」を 選んで、Exifに書き込んで下さい。 この作業が終われば、カシミール3D以外でも 写真がGPSデータ付きで扱えるようになります。 これにて写真へのGPSデータの書き込みは終了です。 今回はこの作業にしか使わないので、 カシミール3Dは閉じてしまっても構いません。 4.実際に活用し てみる・ Picasa+GoogleEarth編 さて、これらのデータを他のソフトでも表示してみましょう。 まずはフリーで手に入る航空写真閲覧ソフトとして有名なGoogleEarthから。 まず、GoogleEarthはGPXファイルの読み込みに対応している為 先ほど作成したGPXファイルを読み込ませれば移動軌跡が表示されます。 これはGPXファイルのドラッグ&ドロップで構いません。 ![]() 軌跡が表示されました。 さて、この状態でPicasaを起動します。 PicasaはGoogleEarthと同様に Google社が配布するフリーソフトの一つで、 写真管理の他簡単なレタッチも出来ます。 ![]() Picasaを使用して、先ほどのGPS付き写真のフォルダを選びます。 GPSデータの付いた写真には右下にアイコンが付きます。 この状態で「ツール→ジオタグ →GoogleEarthで表示」を選ぶと GoogleEarthでは、次のように表示されます。 ![]() この時は実験用にサンプルを増やすつもりで 数十秒に一度はシャッターを切っていた為、 距離の割には画像が多くてごちゃごちゃしていますが、 きちんと撮影位置に沿って画像が配置されています。 5.実際に活用し てみる・ Picture Motion Browser編 SONY製デジタルカメラに付属しているソフトである Picture Motion Browserでも GPS+マップ表示の機能を実装しています。 こちらのソフトはSONYのデジカメの添付品ということもあり 誰でも入手できるというわけではないのですが、 筆者がα100を購入して、このソフトも使えるようになったため なんかの参考にザッと解説しておこうかと思います。 ![]() こちらでも、位置情報付きのファイルにはアイコンが付きます。 これらのファイルを全て選択した状態で 「活用→マップビュー」を 開くと、 GoogleMap上に写真を配置してくれます。 ![]() 元々Navin' youやCLIE用GPSユニットキットなど 古くからGPSを扱ってきたSONYだけあって、 この辺りの機能もしっかりサポートしているのは嬉しい限り。 SONYのデジカメの添付品の為、誰でもというわけにはいきませんが メーカーによっては純正ソフトでこういうのをサポートしているという一例に。 [あとがき] このようなGPSを使った写真の楽しみ方、いかがでしたでしょうか。 サンプルに使用した写真の撮影日時でもわかるように、 このテキストは長らく書きかけで放置されていたものを サルベージして仕上げた物になります。 この半年[3月〜8月]ほどの間に、 GPSとデジカメを巡る状況は大きく変化しました。 なんといっても、ニ コンP6000が標準でGPSを搭載し、 同様に一 眼レフ用のGPSユニットキットが発表されるなど、 GPS+写真という楽しみ方が、マニアだけのものではなくなろうとしています。 というわけで、そういうのが発売されて陳腐化する前に書き上げました。 実際の運用上では携帯のバッテリーの持ちが問題になりますが、 まずはお試しのつもりで、気軽にGPS写真を作成してみて下さい。 なにせGPS携帯さえあれば、あとはフリーソフトで間に合います。 もしGPSに本格的にハマりそうであったら、その時は専用機を買えばいいのですから。 |